景気と雇用の経営指標を見る!①景気ウォッチャー調査を見るとー4
2023/04/20
4⃣景況感のコメントの中から...
2023年3月発表の最新の「調査結果発表」の解説では、「景気は、緩やかに持ち直している。先行きについては、価格上昇の影響等を懸念しつつも、緩やかな持ち直しが続くとみている」とまとめられています。
景気ウォッチャー調査では、地域別の調査対象者の具体的なコメント欄があります。3月発表分から「北関東地域でのコメント」の一部を要約します。
①景気判断が「良・やや良」のコメントより
○機械製造業・・・・ | 自動車生産ラインも計画通りの稼働に戻り、順調な納車が続いている。また、ロボット向けの増産要請があり、シフト勤務に切り替えて対応している状況である。 |
○金属製品製造業・・ | 受注がキャパシティオーバーとなり、人手不足を感じている。 |
○家電量販店・・・・ | 今月はコロナに関する規制が今後緩やかに緩和されていくとの発表があって、久々に春の新生活マーケットが前年を上回っている。生活家電は前年比で冷蔵庫128%・洗濯機105%・掃除機144%と伸びている。1月から2月の前月比は前年より4ポイント改善され、売上は前年比102%と僅かだか伸びている。 |
○乗用車販売店・・・ | 徐々にではあるものの、納入遅延車両の登録が進み、販売台数も増えてきている。 |
○専門学校・・・・・ (雇用情報関連) |
業界ごと求人数の多少はあるものの、総じて求人数は増加している。今後、業界によっては人手不足が懸念されており、その影響で景気が悪くなることも予想できる。 |
②景気判断が「変わらず」より
輸送用機械器具製造業・ | 受注量や販売量の動きは余り良くないが、取引先によっては、若干増えているところもある。この2~3ケ月は余り変化はない。 |
不動産業・・・ | 従業員、取引先共にコロナの感染状況が落ち着いてきている。延期になっていた作業等も実施することができた一方で、そのまま中止になったものもあり、横ばいである。 |
広告代理店・・・・ | いまだに広告出稿は増えてこない。 |
ハローワーク・・・ (雇用関連情報) |
新規求人数は3ヶ月前の11月に比べて全数で7.8%の増加となっているが、前年同月比では16か月ぶりに下回っている。建設業・医療・福祉で増加がみられ、人手不足感 が増している。また、業種を問わず、オープニングスタッフの求人や、数年ぶりにハローワークを利用する事業所が増えた感がある。 |
③景気判断が「やや悪又は悪」より
窯業・土石製品製造業・・ | 原材料の値上げが続いており、原価意識が大変である。 |
一般機械器具製造業・・・ | 大企業から中小零細企業まで製造業としては比較的多くの取引先がある当社だが、見積依頼数自体が減っており、受注につながらないことが多くなっている。受注量の減少が大きい。 |
自動車備品販売業・・・・ | 販売量が伸び悩んでいる。人の動きや細かい物に対する購買意識等をみても、人が車で動こうとしない上に、稼働率も低い。例年の2月とは思えないほどの状況である。 |
住宅販売会社・・・・・・ | ここに来て、アパートの退去がかなり目立ってきている。また、店を閉める飲食店等の数も増えてきている。最近、当地はやや停滞気味で、客の問い合わせ、引き合いが非常に少なくなっている。 |