インボイス・知っておきたい3つの特例
2023/05/11
4⃣委託販売の対応
1⃣代理交付
委託販売の場合、購入者に販売しているのは、委託者(A)なので、本来は委託者(A)が購入者に対してインボイスを発行する必要があります。
このような場合、販売を委託している取引先である受託者(B)が委託者(A)を代理して、委託者(A)の氏名・名称、登録番号を記載した委託者(A)のインボイスを、購入者に交付することも認められます。
2⃣媒介者交付特例
① 委託者と受託者の双方がインボイス発行事業者であること
② 委託者が受託者に、自己がインボイス発行事業者としての登録を受けている旨、取引前までに通知していること。(通知の方法としては、個々の取引の都度、事前に登録番号を書面で通知する方法のほか、例えば、基本契約で委託者の登録番号を記載する方法)
この①及び②の要件を満たす場合、販売を媒介・取次を行う受託者(B)が、この委託販売についてB の自社名及び登録番号を記載したインボイスを委託者(A)に代わって購入者に交付することも認められます。これを「媒介者交付特例」と言います。
≪受託者(B)、委託者(A)それぞれの対応≫
◎受託者Bの対応
① 自社名で発行したインボイスの写しの保存
② 自社名で発行したインボイスの写しを委託者に送る
※複数の委託者の商品を販売した場合や、多数の購入者に対して日々
インボイスを交付するなどの場合には、インボイスの写しとの関連
を明確にした精算書の交付でも可能。その場合、精算書の写しを保
存する
◎委託者Aの対応
① 取次である受託者が交付したインボイスの写しの保存
② インボイス発行事業者でなくなった場合には、速やかに取次である受
託者に通知する
この「媒介者交付特例」は、物品の販売を委託し、受託者がその商品を販売している取引だけでなく、請求書の発行事務や集金事務といった商品の販売に付随する行為のみを委託している場合にも対象となります。