コロナ後約一年 景気と雇用の経営指標③
2024/03/02
③関東圏では・・・
それでは次に同時期の関東圏を「東京」・「南関東」・「北関東」に分けて見てみましょう。
関東圏では「東京」が日本をけん引する形で最も高く、続いて「南関東」「北関東」となる傾向にあります。昨年7月から9月にかけての下向き傾向後、上昇傾向に転じていて、北関東でも「50」を上回ってきました。
それでは、地域別の具体的コメントの中から、北関東地域でのコメントの一部を要約します。
① 景気判断が「良・やや良」のコメントより
業種・職種 | 判断の理由 | 具体的状況の説明 |
百貨店 | 来客数の動き | 12月後半~1月にかけて、来客数が前年を大きく上回っている |
乗用車販売店 | 販売量の動き | 当社の顧客は法人ユーザーが多く、ここのところ、新車の商用車の注文を受けており、活気がみられるようになっている。また、車検整備等のサービス部門も安定して依頼を受けている |
輸送用機械器具製造業 | 取引先の様子 | 取引先の生産が安定しているため、生産が滞りなく計画どおりに進んでいる |
金融業 | 取引先の様子 | 展示会等での来客数の動きから、以前より情報化投資に前向きな人が増えていると感じている。また、商談件数も増えつつある。 |
情報サービス | 取引先の様子 | 展示会等での来客数の動きから、以前より情報化投資に前向きな人が増えていると感じている。また、商談件数も増えつつある。 |
人材派遣会社 | 求人数の動き | 小売、販売、生鮮食料品等や衣料品の一部、通信会社等も随分、販売には力を入れており、商材も整っているようである。土木も含めた住宅関連では、改築や造成等が進んでいるように見受けられる。製造業でも、自動車部品関連や半導体等の細かい部分も含めて多くの求人がみられ、稼働率もかなり上向きである。依然として、電気料金が上がっており、一部に厳しい業種もある。 |
② 景気判断が「変わらず」のコメントより
業種・職種 | 判断の理由 | 具体的状況の説明 |
住関連専門店 | 単価の動き | 前月と比べると単価の上昇がみられる。初売り期間が比較的好調だったことや、冬物商材の動きが遅れて今月に回ったことが要因である。 |
自動車整備業 | お客様の様子 | 年末年始のセールも前年並みで、新型コロナウイルスの影響をまだ受けている。客の経済観念の厳しさも増す傾向で、来客数に大きな変化はない。 |
一般機械器具製造業 | 受注量や販売量の動き | 自動車関連の受注は引き続き好調ではあるものの、産業用ロボット向けの業務の低迷が続いている。 |
電気機械器具製造業 | 受注量や販売量の動き | 現在は3月の受注をもらっているが、年度末でもあるので調整に入るかと思っていたところ、ほぼ通常どおりに動いている。景気は余り変わらない。 |
電気機械器具製造業 | 受注量や販売量の動き | 売上が増加しているのは、材料費の価格転嫁による点が大きく、生産数量的には変わりなく推移している。 |
人材派遣会社 | 求職者の動き | 求人に対してマッチする求職者が圧倒的に不足している。特に20~30代の求職者の不足が続いており、求人を出す企業側の要望とのギャップが解消されない状態である。 |
③ 景気判断が「やや悪又は悪」のコメントより
業種・職種 | 判断の理由 | 具体的状況の説明 |
家電量販店 | 来客数の動き | 必需品や消耗品は一定の動きを保っているものの、趣味し好商材の動きは苦戦している。 |
一般レストラン「居酒屋」 | 来客数の動き | 新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ急増で、キャンセルを含め、予約数が減少している。当然、団体客も少なく、しばらくは様子見のようである。元日の能登半島地震の影響も当然大きい。 |
都市型ホテル | 来客数の動き | 当県独自の旅行支援が前年末で終了した影響もあり、宿泊はかなり落ち着いてしまっている。ビジネス需要が動き出す今月中旬以降は何とか持ち直したものの、前年と比べて落ち込みが顕著である。料飲部門は宴会がまずまず動いている。 |
人材派遣会社 | 採用者数の動き | 派遣社員の採用が減少しているため、やや悪くなっている |