税務調査と年末向け改正点③
2026/10/08
I. 税務調査に向けて 経営者向けチェックリスト
2 その支払いは「給与」か「外注費」か
個人への業務対価を外注費としていても、実態が従業員と同じなら税務調査で給与と認定される可能性があります。特に「社内外注」「専属外注」は注意が必要です。
給与と認定されると、源泉所得税の追加負担と消費税の仕入税額控除の否認など、大きな税負担につながります。
<外注費扱い チェック項目>
□ 雇用契約ではなく業務委託契約で、業務委託の単価決めとなっている
□ 請求書が発行され、業務実績と整合している
□ 仕事の進め方について過度な指揮命令をしていない
□ 業務内容・報酬・責任範囲が明確
□ 支払日が他の一般支払と同一日
□ 福利厚生や制服・工具などの負担はない
□ 外注先自身が事業上の責任・リスクを負う
□ 残業代・賞与・通勤費などはない
□ 会社が勤務時間を社員同様に管理していない
重要な判断要素「9項目」をまとめると以下の表に集約されます。ひとつでも「給与扱い的判断」になればNGというわけではありませんが、その場合には、明確な理由が求められます。当然に下記の⑤や⑧・⑨はこれだけでNGです。
特に「専属外注」「社内外注」については、外注と判断した根拠を明確に説明できることが重要です。
| 給与払い的判断 | 外注費扱い的判断 | |
| ①支払いの根拠 | 時給・月給 | 業務請負的な単価決め |
| ②請求書の発行 | ない | ある |
| ③指揮監督 | 作業の具体的な内容・方法などの細かな指示 | 指示書などの交付にて通常の指示のみ |
| ④支払い締め日と支払日 | 会社の一般支払いの締日・支払日ではなく、社員の給与の締日・支払日 | 会社の一般支払いの締日・支払日 |
| ⑤福利厚生(忘年会等) | 会社の福利厚生費負担 | 本人の負担又は交際費 |
| ⑥工具・用具等の負担 | 会社の負担 | 本人の負担 |
| ⑦危険負担(材料の賠償等) | 会社の負担 | 本人の負担 |
| ⑧残業手当や通勤手当・賞与 | ある | ない |
| ⑨タイムカード・出勤簿などの勤務管理 | 記入あり | 記入なし |
<まとめ重要ポイント>
形式ではなく、「実際にどの様に働いているか」で判断されると考えましょう。